高橋尚子選手とお会いして・・・
2001.6.6 奥田庸子


 5月28〜30日、高橋尚子選手が明治乳業の商品「VAAM」のコマーシャルを撮影する為に、約30名の大所帯でフイルムクルーと共に日本からやってきた。元トライアスリートのアイザワマコさんも現在高橋選手の練習拠点アメリカ・ボルダーから栄養士兼マネージャーとして付き添っていらっしゃいました。高橋選手はここ数年、一年の3分の2近くをボルダーで過ごしているという。


 雑誌や新聞などに頻繁に顔を出すスポーツ選手は実際に会った時に、メディアからの情報によって作り上げられたイメージとのギャップにガッカリさせられる事が多い。けれど高橋選手の最初の印象は礼儀正しい誠実な人といったイメージで、話をしてみると「明るく、一生懸命前向きに生きている」そんな方でした。


 撮影の翌日、私達はセンテニアルパークに"スローJog"に一緒に行くことに。彼女の次のレースは3ヵ月後のベルリン又はシカゴマラソン、そこで世界記録を狙って行くという。幸い高橋選手はまだ本格的に練習を始めていないとのことで彼女が2時間のスローJogを走り、私はなんとか一緒に走ることができました。二人で走りながらいろいろな話をしました。ボルダーでの標高3500mの高地トレーニングでは胸と背中を両方から締め付けられる感じがすることや、体重に関しては本人よりもメディアの方が気にしているなど(かわいそう・・・)。彼女は本当に走ることが好きなのです。「好きこそ物の上手なれ」これが強くなる秘訣なのでしょう。


 プレッシャーやストレスは「目標が定まっているが、まだそれに向かって練習を始めていない時」のほうが感じる、大きなレースに向かって練習を始めてしまえば一日一日が精一杯であり、レースではベストを尽くすだけ。それで結果がどうであろうと自分が精一杯やってきたのであれば納得がいくと話していました。


 ランナーとトライアスリートの大きな違いの一つに運動中の補給がある。私達トライアスリートはこまめに水分やエネルギーを補給することを心がけているが、高橋選手は2時間走ったあとにVAAMを少し飲んだだけ。マラソンは体にも精神的にもタフなスポーツだと再確認しました。トライアスリートになって良かった!
今年の2月に元マラソンランナーのヘイミさんが高橋選手の所属する積水化学陸上部を退部しトライアスロンを始めたとの事。マラソンベストタイムは2時間33分、彼女の今後に注目です!


 このVAAMのコマーシャルは、シドニーオリンピックのトライアスロン・バイクコースであったボタニックガーデンを中心に行われた撮影。6月10日からスタートするそうです。私、奥田は高橋選手のスタント・インの仕事をしました。


 偉大な選手との対面やコマーシャルを作るという初めての経験から、たくさんのエネルギーを貰いトライアスロンを好きだという気持ちをずっと持ち続けていこうと自分に誓いました。

コマーシャル撮影風景

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